私の好きな漫画は金田一少年の事件簿です。
連載が開始されてから25年以上経ちましたて、私もその分年を重ねましたが、今まで全巻読んでいます。
金田一少年の事件簿の一番興味が惹かれる部分は、犯罪をする人の人間心理の妙味とだと思います。一見、猟奇的な殺人と思われるものが、実は過去に大切な人を奪われたりするものからくるなど、読者にとってなんとも言えない気分にさせてくれます。
もちろん話はフィクションですが、人間は環境によっていかようにも変わってしまうのだということを感じずにはいられません。
その中で私の好きな作品は、連載開始当初の異人館村殺人事件です。
この話では、女性が愛していた男性から復讐のトリックに利用されて殺されてしまいます。女性は後ろから不意打ちで男性に首を絞められて殺されますが、何と後ろから首を絞める人が自分の愛する人だと分かると、抵抗するのをやめてしまいます。
首を絞められた瞬間、女性は自分が男性のトリックに利用されることに気づきますが、愛する人に殺されるなら受け入れるしかないということになります。
しかも話はそれで終わらず、金田一少年にトリックを暴かれて、何も知らずに愛していた女性をトリックの為に殺すのは酷いと非難されていた時に、実は男性もその女性を愛していたことが分かります。
殺す側も殺される側も相手を愛していたという結末に、なんともいえない感情が込み上げてきます。
以上、金田一少年では事件が起きるたびに、人間心理とはどういうものかについて考えさせられることが結構あるので、読み続けられる一番の要因になっています。
中には「なんだそのトリックは!」とはツッコミどころ満載のところもありますが、私の好きな漫画であることに変わりはありません。