『めぞん一刻』を今あらためて読むと

『めぞん一刻』が今も家にあるので、あらためて読んでいます。

読んでいてしみじみ感じるのが「携帯電話のない時代はこんなだったかな・・」ということです。私自身は大人になるころには携帯電話がありましたから、主人公たちとはだいぶ違う学生時代やその後の人生を生きているのですが、携帯電話のない時代もよく知っています。

私の子供時代は、携帯電話というより、ネットを自由に使うということが想像できない時代でした。この漫画が原作のアニメを見ていたころは子供だったので、大人どうしの恋愛があまり理解できなかったのは当たり前なのですが、大人になってから読み直すと主人公たちの恋愛の行方がどうのというより、携帯電話があればこんなトラブル起きなかったのにとか、せめてメールのやりとりができる環境だったら・・なんてことを思います。

主人公とヒロインのすれ違いも、携帯電話やスマホがあればありえなかったでしょう。

でもそういうすれ違いが、作品をおもしろくしているのも確かです。ということはこういうおもしろさは今はもう描けないということかもしれません。

それ以外で感じたことは、作品の中の時間の流れがゆったりしているということです。読んでいると、今はもう遠い昭和を思い出します。