岩本ナオ著『金の国水の国』 

岩本ナオさんの描いた『金の国水の国』。このマンガがすごい!2017オンナ編で第1位をとっていたので気になって読んでみました。

あらすじとしては長年ずっと敵対してきたA国とB国をみかねた神様が、「A国は国で一番美しい娘をB国に嫁にやり、B国は国で一番賢い若者をA国に婿にやりなさい━」と言います。
しかしA国とB国はお互いに犬と猫を送りつけ合い、A国王はもらった婿殿(犬)を妾の末娘の王女に、B国は嫁(猫)を貧しい町の学者のせがれにそれぞれ押し付けました。
犬を押し付けられた王女は、犬が婿として送られてきたと知ったら王である父が怒るだろうと、そのまま秘密にして犬を飼うことに。
B国の若者も、争いが起きぬように猫が嫁に来たことを秘密にしておくことにしました。
そんな争いを好まない王女と若者がひょんなことから出会うところから物語は動き出します。

岩本ナオさんのシンプルで見やすい絵が、このおとぎ話のようなストーリーに本当に合っていてあっという間に読みすすめてしまいました。
ヒロインの王女様は特別な美人ではなく、それを少しコンプレックスに思うぽっちゃりとした女性なのですが、それがどんどん可愛く見えてくるので、若者がキュンとなるところに共感して読めます。
出てくる登場人物たちがそれぞれ個性的で、応援したくなるのも見所です。
全1巻なのに十分に読み応えを感じさせてくれますし、シンプルだけれどきちんと組み立てられたストーリーが爽やかで、幸福な読後感を味わわせてくれます。
複雑に絡み合った意外性のあるストーリーの漫画ももちろん好きなのですが、そんな漫画に疲れた時に何度も読み返したくなる、そんな素敵な漫画でした!